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質屋だけに“質”ネタです 質屋をやっておりますと日常様々なものが目の前を通り過ぎます 

わんこビール

新年会が多いです

とりあえずビール、なんです
いつでも

いろんな方が注ぎに来てくれます
とてもありがたいことです
でも
わんこビール

飲み干してないのに足される
入っていると飲め飲め、という目線
擬似わんこビールなんです

せめて今あるものがカラになってから
注いでいただきたいもんです

足しちゃいけません
0か1かなんです
わんこ蕎麦だって途中では絶対に足されません
おかわりとはそーゆーもんです

最初はビールの方も次第に
割りの焼酎やワインなどにシフトしていきます
それでもビールを抱えてフラフラ注ぎに回る方が多いです
とりあえず目の前のビールグラスに足していきます
誰も飲まないのに、とりあえず足すのです
目と目を合わせて足す、コレがこの儀式の要であるようです

閉会すると誰にも相手にされない
表面張力をも感じさせる並々と注がれたビールグラスが
卓上にズラリと並びます
その姿は哀愁すら感じさせます

スタッフはこぼさないよう恐る恐る片していきます
廃棄処分するために、捨てるのです
一瞬の名刺代わりに使われたビールたちは
泡となりこの世から消えていきます
飲むビールではなく捨てるビール

文明がすすんだ国に住んでいるオトナがやり続ける行為でしょうか
こいつも昭和から変わらない日本の悪しき風習だと思います

って思ってますから
私はちっとも 足し の注ぎというのはしたくないのですが
しにいかないとそれはそれで上からなじられます
上からなじられなくてもその風習を尊重する空気から
なじられる場合もあります
お前も注ぎに行け!

これを板ばさみと言います
新年は毎年板ばさみにあいます

【わんこビールの○と×】

○:ねーだろ もったいないし
×:ビール注ぎは名刺交換の擬似行動ではない

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