辞書に載らない用語解説 “ポン乗せ”

今日は“ポン乗せ”をお勉強しましょう

 ポン乗せ 
・(ETAエボーシュを)積んだだけの
 時計、製造手法を言う

 レベル:1  類語:ETAポン ポン太
 
ポンッ!と乗せただけだから、ポン乗せ

エタなどのムーヴメント屋さんから
エボーシュ/(半)完成汎用ムーヴを仕入れ
自分のブランド時計ケースにポンッと入れて
はい、出来上がり!的時計製造手法
さほど手を加えないのが特徴
手を加えている場合でもポン乗せと言われる場合がある

エタをポン乗せする場合がもっとも多いので
“エタポン/ETAポン”とも呼ばれる
かわいい呼び名として“ポン太”(上級者用)もある

Frederic Piguetのポン乗せ時計、
ジャガールクルトムーヴのポン乗せ時計、
などもゴマンとあるが ピゲポン ジャガポン という単語は
聞いた事がない
ETAをポン乗せした場合のみ使われるらしい

なお、多少なりとも見下す感を含んでいる単語であるので
販売用語としては使用されない

間違った使用例:
コチラの商品はエタポンでございます
という販売文句はありえない

誤解されるとマズいのだが
ETAが悪い、という意味合いは含まれていない
とあるメーカーが機械屋(ETA)から機械を買って
自分のブランドケースにポンと入れておしまい
はい!出来上がり、といった手抜き製造方法で
膨大な利益を上げるやり方を批判する、見下すような
ニュアンスを含んでいる言葉
機械を買ってすんごい手をかけてbrush upしたり、
エボーシュと組み合わせたり、もちろん磨いたり
そういった当たり前のことをやるモデルも当然存在する
その場合はポン太呼ばわりされない
あくまでも そのままポン! がポン太の基本
エタブリスール = ポン太 ではない